close

FEATURE

根来Google では、すでに検索やGoogle Photo、Google 翻訳などのユーザー向けサービスに機械学習を活用した機能を取り入れています。今スマホでお使いいただいている Google 検索で、まさに仰ったような「人工知能」を使うことができるんです。G Suiteも、同様に機械学習の技術を取り入れることで、より一層業務の効率化が図れるものと考えています。たとえば、翌日の会議のために資料を用意していたとしたら、カレンダーに入っている会議の始まる時間に、その資料が出てきたら便利ですよね。技術が進むことで、何度も反復するような作業は、もっと効率化できていくのではないかと思います。

清宮多言語化のスピードアップやホスピタリティを上げるにも、これからはAIが必要になるんじゃないですか。あとはエンターテインメント、楽しさというところでも、AIには人間にはできないことがあると思っています。

3なぜ、この仕事にたどりついたのか?

カテゴライズしにくい会社はこれからが面白い

清宮根来さんはなぜGoogleに入ろうと思われたんですか?

根来最初は製造業の会社に就職したのですが、ちょうどインターネットが普及し始めた頃に大学を卒業しました。当時は図書館や専門のデータべースを利用しないと一人の人がこれほど情報を持てなかったのですが、インターネットで情報が手に入ることによってすごく世の中が変わる、個人がエンパワーされるというのを体感していました。そこでいつかは自分もそういう世界で貢献したいと考えていました。

清宮さんがCCCという企画会社から、外食産業に入った転機をお聞きしたいです。会長の河原さんを存じ上げていたので、河原さんが選ぶのはどういう方だろうと興味津々でした。

清宮外食産業に行こうと思ったわけではないんです。単純に会社の目指しているところで判断したというか。「一風堂」というメインブランドが強烈な力をもっているというのが第一でした。

また「この会社は意外と海外というか、世界が近いのかな」という感触が2番目の理由です。私の中に海外というキーワードはずっとあったのですが、その時30代後半だったので、もう今から海外は現実的に無理だろうと思っていたんです。留学したこともないし英語も得意ではないし。でも40歳を前に勝負するならこの会社だ!と思ったわけです。

根来まったく海外にかかわる機会がないと思っていらっしゃったのに、大きな転機でしたね。

清宮そうですね。事業の内容というものは、自分たちで考えたり、増やしたり、減らしていけばいいと考えていました。うちの会社が大事にしている、「点から線へ、線から面へ」とか、「変わらないために変わり続ける」という考え方に惹かれましたし、パフォーマンスを出しやすい環境があって、今までの経験が無駄にならないという確信が持てたので。

我々はラーメン店ですし、外食産業ではあるけれど、分野としてどこにあてはまるのか分かりにくいんですよね。私の中で「カテゴライズしにくい会社はこれから強い、面白い」という考え方が元々あったので、それもあって決断したんです。

根来「カテゴライズしにくい会社はこれから強い、面白い」というのはどういうことですか?

清宮ビジネスの領域が一つだけに収まらない、とでも言いましょうか。うちはメインはラーメン専門店ですが、居酒屋もあればベーカリーも、日本酒スタンドもあり、食品製造もあれば農業やコンサル、教育もやっています。もはや飲食業という括りでは収まらないんです。

根来つまりそれは、新しい価値を作っていけるってことですね。

清宮はい、まさにそうですね。